2018/04/14

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【部下が仕事に困るとき】
部下の立場として非常に困るのが、上司の指示が不明確であったり、また上司の言っていることが変わったりして、自分の仕事の方向性が見えなくなったときです。
つまり、自分の仕事をどのように進めていったらよいか、分からなくなったときです。
その困る事例を今回はいくつか取り上げました。
その事例を通して、上司の立場として、また部下の立場として、どうあるべきなのかなど、一緒に考えていきたいと思います。
また是非、日ごろのご自身の仕事振りも、振り返っていただきたいと思います。
そこから、色々な気付きが生まれるといいなと思います。
【事例から考える】
【曖昧な指示】
「かも知れない」という、非常に曖昧な指示をいただくことがあります。
これは、やって良いのか、やらなくて良いのか分かりません。
またこの言葉の裏側には、「上司として判断できない。だから勝手にやって。でも私は責任を取らないから。」という、上司の本音が見え隠れしています。
まず上司の方、上司という立場は判断し、決断することが仕事です。判断しにくいことでも、腹をくくって決断し、責任のある指示を部下に与えましょう。
また部下の方、曖昧な上司の指示には、落ち着いて質問をしましょう。
「それは、具体的にどのように進めましょうか。」
「何から始めましょうか。」
などと質問をすれば、上司も改めて考えるようになります。
それでも曖昧な指示しか出せない上司は、そういう上司であると見切って、自分が責任を持つ覚悟で、決断しましょう。
そういう場合は、逆に鍛えられますので、自分を成長させるチャンスでもあります。
前向きに捉えましょう。
【質問に的確ではない返事】
メールで上司に「Aにしましょうか、それともBにしますか?」と尋ねた返信メールが
「よろしくお願いします。」
???
こちらが質問をしているのに、逆にお願いされても・・・、どうしたら良いのかl困ってしまいます。
また上司は何をお願いしているのか・・・、全く分かりません。
またこのような返信をされたとき、部下は「この上司は、私の相談していることを真剣に考えてくれていない」という気持ちになり、モチベーションが一気に下がります。
上司の立場の方、部下からの相談と真剣に向き合っていますか。
適当に対応されていませんか。
上司の返答で部下は、やる気にもなりますし、逆にやる気を失うことにもなります。
部下の立場の方、質問に的確に答えてくれない上司に対しては、極力、直接確認するようにしましょう。
こういう上司は、非常に分かりにくい方です。
その分かりにくい方と、メールのやり取りをすると、更に分かりにくくなります。
分かりにくい方とは、直接会って、直接話しをして、質問をしながらお返事をいただくようにしましょう。
【心で考えられない上司】
ある部門の長が、部門内で社員が退職し、残された社員の負担が増えている状況の中で、人の採用について相談したときの上司のコメントです。
「どこが、人が足らないの?」
「まだまだ大丈夫!」
最初から否定されて、全く共感してもらえませんでした。
このタイプの上司は心がありません。心で考えられません。
このような人が上司になると、なかなか苦しいし、辛いです。
私の経験では、このように心で考えられない人は、変わりませんので、こちらが変わるしかありません。
このタイプの人は、実績や数字に敏感なので、実績に基づき説明し相談していくようにしましょう。
心での相談は通用しませんが、実績や数字に基づく相談は非常に有効です。
例えば
「今の売上を1年後には20%増やします。そのために、営業マンを1名配置し、〇〇エリアの営業を強化したいです。是非この売り上げを増やすために、営業マン1名の採用を承認してください。」
など、数字や実績に基づく相談は、非常に有効です。
逆に
「△△さんが退職して、残った社員に負担が増えて大変なんです。社員の採用を認めてください。助けてください。」
などの、心に訴えるような相談は全く通用しません。
また上司の立場の方で、もしこのようなことに心当たりのある方は、なかなか自分を変えるのは辛いと思いますが、少しでも心を持てるように、心で考えられるように、努力はして欲しいと思います。
このような上司の下では、精神的に追い込まれ、心の病気になる方も出やすいので、本当に注意をしていただきたいです。
【言っていることが変わる上司】
「新しいことに取り組みなさい、新しい取り組みにはお金は出すから」
と言われて、新しいチャレンジを始めると・・・
「これは、お金はかからないよね。」「お金はかからないようにして。」・・・
この上司は何を言ってるんだ、言っていることが全く違うじゃないか・・、と思いますよね。
しかしこの場合は、自分のチャレンジが上司の意にそぐわないチャレンジであると、自覚しなければなりません。
また上司に報連相が少ないことも一つの要因であると自覚しなければなりません。
つまり自分の考えと仕事の進め方に、軌道修正が必要な状況です。
このような状況では、少し冷静になって考え直してみましょう。
自分が取り組もうとしていることは、果たして上司の考えていることと合っていますでしょうか。
また上司といつ、この件で具体的に打ち合わせを行ったでしょうか。
おそらく、自分側に色々と不足しているところが見えてくると思います。
自ら上司の懐に入り込んで、軌道修正を図りましょう。
また上司の立場の方も、このような状況になったら、上司から部下に声をかけてあげて、一緒に考えてあげて欲しいとも思います。
【おわりに】
それぞれの立場で、事例を考えてきました。
いかがでしたでしょうか。
上司として、部下として、それぞれの立場としての心構えひとつで、結果は変わってきそうですね。
また、対話を通したお互いの理解が非常に重要だとも感じました。
それでは、お互いの理解を深めて、より良い仕事につながっていくことをお祈りし、今回はこれで終了といたします。