「働く」ことを考える課

「働く」ことに悩んでいる人たちに、少しでも勇気や元気を持ってもらえるように、「働く」ことを前向きに、そして色々な視点で考えていきます。

難しい時代に必要な、リーダーの正しい「労務管理」とは?

time 2018/11/08

難しい時代に必要な、リーダーの正しい「労務管理」とは?
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【難しい時代に必要な、リーダーの正しい「労務管理」とは?】

 

【実現の難しい「働き方改革」】

「働き方改革」という言葉を、毎日のように、見たり聞いたりします。

リーダーは、部下の長時間労働や休日出勤などに、今まで以上に、気を付けなければならなくなりました。

そのような状況で、仕事の成果も求められています。

これまでは、時間をかけて成果を出していた仕事も、時間をかけずに成果を出すということが、求められているのです。

「働き方改革」と簡単に言いますが、これを実現するのは、相当に難しいことだと感じています。

 

働き方改革 生産性とモチベーションが上がる事例20社

【「ハラスメント」に気を使う】

また、「ハラスメント」という言葉にも、色々な場面で、出くわします。

ちょっとした声掛けを、「セクハラ」と言われたり、また、一生懸命指導をしているのに、「パワハラ」扱いされたり、仕事場では、本当に部下に気を使うようになりました。

あまりに部下に気を使い、部下をコントロールできなくなっているリーダーのお悩みも、よく聞くようになりました。

 

現場で役立つ! セクハラ・パワハラと言わせない部下指導 グレーゾーンのさばき方

【リーダーに必要な「労務管理」を考える】

このような時代に、リーダーは、どのように、部下の「労務管理」をしていけば良いのでしょうか。

この難しい問題を、今回は考えてみます。

 

管理職になるとき これだけは知っておきたい労務管理

【 日本国憲法で定めている「労務管理」】

「労務管理」について、日本国憲法で、しっかりと定められているのをご存知でしょうか。

憲法とは、国民を守るためにつくられた、国の最高法規です。

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国の最高法規である憲法でも、国民の「労務管理」を義務付けているのです。

まずは、ここを押さえておきましょう。

【憲法第二十五条】

〔生存権及び国民生活の社会的進歩向上に努める国の義務〕

憲法第二十五条 すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

【補足】

 私たち国民は、生きるために、最低限度の、健康的な生活が、憲法で保障されているのです。

つまり、色々と問題となっている、過労で自殺に追い込むことや、ハラスメントで精神疾患に追い込むことなどは、憲法に違反しているということです。

【憲法二十七条】

〔勤労の権利と義務、勤労条件の基準及び児童酷使の禁止〕

憲法二十七条 すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。

2 賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める。

【補足】

 一方で、憲法は、国民にしっかりと働けよ、とも言っているのです。

ただし、その働き方は、法律で制限するよ、と補足しています。

その法律が、労働基準法です。

その労働基準法は、1947年(昭和22年)に制定されました。

労働基準法では、賃金や就業時間、休息など、企業に必要な「労務管理」が定められています。

【「労務管理」は憲法に基づく】

「働き方改革」や「ハラスメント」という言葉は、最近、よく使われるようになりました。

しかし、実は、昭和22年に施行された日本国憲法でも、同様のことが言われているのです。

そして、今の時代も、「労務管理」は、日本国憲法に基づくのです。

 

声に出して読みたい 小中学生にもわかる日本国憲法

【事件から考える「労務管理」】

今度は、事件から、「労務管理」について考えてみましょう。

2015年に起きた、電通の過労自殺の問題は、まだ記憶に新しいかと思います。

この電通ですが、実は同様の問題が、1991年にも起きていたのです。

この事実を知る人は、少ないかも知れません。

そして、この同じ会社で起きた、二つの事件を、ここでは考えてみます。

【第一次電通事件】

1991年8月27日、入社2年目の男性社員(当時24歳、1990年入社)が、自宅で自殺しました。

1ヶ月あたりの残業時間が、147時間あったそうです。

そして、最高裁判所は、2000年3月24日、会社の責任を認め、1億6,800万円の賠償金を支払うことで、結審しました。

この事件は、過労自殺の会社責任を認めた、最初の最高裁判例です。

判決では、酒席で上司から靴の中に注がれたビールを飲むように強要されたり、靴のかかとで叩かれたりするなどの事実も認定されました。

「過労自殺」という概念は、この事件によって初めて、クローズアップされるようになったとされています。

【第二次電通事件】

こちらは、最近、社会問題にもなった、高橋まつりさんの問題です。

2015年12月25日、入社1年目の高橋まつりさん(当時24歳、2015年入社)が、社員寮4階から投身自殺をしました。

1ヶ月あたりの残業時間が、約130時間あり、2016年9月30日、三田労働基準監督署は、長時間労働が自殺の原因として、労災認定をしました。

ただし、メディアは、長時間労働だけでなく、上司からのパワハラや、電通の企業体質を象徴している鬼十則なども、自殺の原因であったと、報じています。

【二つの電通事件を考える】

この、同じ電通という会社で起きた、二つの事件を、少し掘り下げて考えてみます。

 第一次電通事件で、自殺した社員は、1990年入社です。

第二次電通事件で、自殺した社員は、2015年入社です。

 1990年入社の第一次で自殺した社員の同期社員は、2015年には、現役大卒であれば、47歳です。

つまり、電通の管理職の年代です。

もしかしたら、同期の社員が自殺したのにも関わらず、2015年には、加害者になっているかも知れないのです。

【活かされない経験】

ここで分かるのは、経験が、まったく活かされていないということです。

大きな問題も、20年も経てば、忘れ去られてしまうのです。

おそらく、このような企業風土に対しては、法規制も、まったく効果がないのでしょう。

 

電通事件 なぜ死ぬまで働かなければならないのか

【リーダーに必要な「労務管理」】

このような時代の中で、リーダーは、どのような「労務管理」をしていけば良いのでしょうか。

いくつか、私見ですが、まとめておきます。

【「働き方改革」ではなく「働かせ改革」】

リーダーとしては、「働かせ方」を見直さなければなりません。

以前は、社員の仕事の原点になっていたかも知れない、電通の「鬼十則」も、今の時代は、自殺の原因になるのです。

リーダーとして、どのような「働かせ方」が、今の時代に合うのか、現状の社員に合うのかを、常に考える必要があります。

リーダーにとっては、「働き方改革」ではなく、「働かせ方改革」なのです。

「長時間労働」と「ハラスメント」】

労務管理上の最大のリスクは、「長時間労働」と「ハラスメント」です。

リーダーは、特にこの2つの防止策を講じる必要があります。

今のリーダーが育った世代の、1990年前後のバブル時代には、リゲインのCMソング、「勇気のしるし」が流行りました。

「24時間戦えますか」と歌って、「長時間労働」の自分たちに酔いしれていました。

それが、今ではブラック企業と呼ばれています。 

また、昭和の時代には、熱血上司がいました。

本当に仕事熱心な、熱血上司で、成果も出していました。

それが、今やパワハラ上司になりました。

 恒常的な人手不足、権利意識の変化により、労働に対する意識が急速に変化してきています。

時代の変化とともに、リーダーの意識も変化させないといけないのです。

 

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【リーダーに必要な「現状把握」】

そこで、リーダーの役割として、必要なのが、「現状把握」です。

自分の職場で、以下のことの「現状把握」から始めましょう。

【適切な労務管理】

 ・部下の労働時間は適正でしょうか?

・部下の仕事は、それぞれの能力や適性に合っているでしょうか?

 ・仕事が出来る部下に、仕事が集中していないでしょうか?

【部下との良好な人間関係】

 ・部下をことを理解していますか?

 ・部下のことを認めて、ほめていますか?

 ・部下の顔を見ていますか?

 ・部下と話しをしていますか?

【適切な職場環境】

 ・5S(整理、整頓、清掃、清潔、躾)が出来ていますか?

 ・暑すぎず、寒すぎず、空調は適切ですか?

 ・事務所内は明るい照明ですか?

 ・業務効率のための、適切なITシステムが導入されていますか?

 

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【リーダーに必要な役割と責任】

そして、リーダーには、以下の役割と責任があります。

【部下の労働時間の把握】

部下全員の、労働時間を、少なくても、週単位で知っておく必要があります。

意識して、都度、確認しましょう。

そして、時間外の多い部下には、応援人員を配置するなど、適切な対応を考えましょう。

【部下の健康状態を把握】

健康状態は、大体、表情に出るものです。

元気のない表情、落ち込んでいる表情、目つきが定まらない表情など、少しでも部下の表情に違和感を覚えたら、個別面談で、その原因を確認しましょう。

この場合は、「最近、元気がないように見えるけど、何かあったの?」と、ストレートに確認して、OKです。

また、部下の表情に敏感になっておきましょう。

【人事部門との協力】

リーダーが、一人では解決できない問題も発生してきます。

その場合は、恥ずかしがらずに、人事部門に相談しましょう。

人事部門のメンバーは、社内の人事関係の専門家です。

自分とは、全く違った視点でのアドバイスや、別の視点での解決方法などを、教えていただける場合が多いです。

その場合、リーダーは、素直に、謙虚に、聞くようにしましょう。

【セルフマネジメント】

リーダー自身が、壊れてしまったら、おしまいです。

自分自身が、壊れてしまわないように、リーダーには、セルフマネジメントが求められます。

少し、自分を、いたわってあげましょう。

 

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【おわりに】

部下の「労務管理」が、非常に難しい時代に入ってきました。

こういう時代だからこそ、リーダーには、「労務管理」に対する、正しい知識が求められます。

正しい「労務管理」をするために、正しい知識を身につけましょう。

そして、正しく対応をしていきましょう。

リーダー自身が、足元をすくわれないように、注意しましょう!

サクッと早わかり! 働き方改革法で労務管理はこう変わる (2019年4月から順次施行!)

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